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介護マンション契約金詐取 失意の被害者「よいこと尽くしだと思ったのに」(産経新聞)

 「死ぬまで介護してくれ、葬儀や墓の世話もしてくれる。よいこと尽くしだと思ったのだが…」。神奈川県内に住む被害者の男性(69)は、「サン・オリーブ」への入居契約を決めたときのことを思い返し、こうつぶやいた。

 理想の住居を示され、巧みな手口で勧誘された。

 「2、3階はふさがっているが、1階の角部屋なら空いている」「急がなければ埋まってしまう」

 せかされた男性は735万円を支払った。しかし、希望はかなわず、なけなしの老後資金を失っただけだった。

 同県平塚市の女性(90)は平成20年2月に契約。「(20年)4月末には入居できる」との言葉を信じ、750万円を支払った。この際、「介護サービスを受けながら暮らせる」「庭には植物を植えられる」「一般的な老人ホームにある荷物の持ち込み制限はない」など“自由な暮らし”を説明された。

 自立した生活を送りたいが、いざというときに気にかけてもらいたい。多くの高齢者が望む、こうした希望が提示され、裏切られた。

 県には被害者からの相談が相次いでいる。「親族が契約し、(入居のため)グループホームを退去したが、行き場を失ったショックで入院してしまった」という深刻な訴えのほか、「安心して過ごせる施設に入居したかった」と将来への不安を切々と話す人もいる。

 高齢者ゆえの回復できない被害も広がっている。契約を結んだ5人の損害賠償請求などを担当した弁護士によると、このうち2人がすでに死亡。1人は認知症が進んでいるという。

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